2013年2月10日日曜日

嘘の話。

とある日の朝方の話

彼女わ1限目の途中に教室に入ってきた


彼女わ足に包帯をぐるぐる巻き付けて
松葉杖をついて。


授業が終わるとクラスメートは彼女の元にやってくる。


「ねぇ!どしたの?、その足」



「階段から落ちた」



「は?やば。ドジだねぇー気をつけなよ」



彼女は笑われた



「うん」


彼女は笑い返した




「おはよーどしてそんな状態なわけ?」


また一人やってきた



「自転車乗ってて車に引かれかけてさ」


「引かれかけて骨折すんの?」


「わかんないけど折れてた」



「さすがだね笑、あんたらしいって感じ」



「笑」

2人は笑った

また一人彼女に声をかけた


「…どうしたの?その足」

「家族でスキーに行ったら怪我した」



「あらら、あたしも前スキー行ったとき思い切り顔面から突っ込んだことある笑っ」



「スキー難しいわ。もうしない」「笑」


そんな会話が繰り返されていた


それを聞いてた前の席の男の子が言った



「なぁ、なんでみんなにばらばらのこと言ってんの?さっきから理由が全部違うんだけど」



「…何が?」



「どれが本当かわかんないんだけど」



「なんで?あたしは昨日家の2階から飛ぼうとしたの。空をね、でも気付いたら痛かったの。夢だったみたい」



「……は?」



「あたしわ嘘を言っただけだよ」


そのまま授業は続きお昼休みに入った


彼女のところへ隣のクラスの女の子が一人、お弁当を持って現れた

「足どしたの」



前の席の男の子は、声を聞いていた

彼女は繰り返した
「昨日スキーしたら怪我した~」





すると、






「じゃなくて?」

「?」

「夢みたんじゃないの?」

「そうなの。空飛ぶ夢。なんで分かるの?」

「いつものことじゃん、夢の中で動きまわって、起きたら怪我してる」

「そっか」



「なんで嘘ついたわけ?」


「あたしがみたことは、あたしにしか真実じゃないから。」


「……そっか」

「今日ご飯ないの?」

「うん」

「朝ごはん食べた?」

「ううん」

「ご飯最後に食べたのいつ」

「3日前」
「あたしの分けたげる」

「ありがとう」



男の子わ驚いた

彼女たちの間に流れる空気に。

明らかに

2人にしかわからない何かがあって
他の誰も立ち入れない所にいることに。


それと同時に

今まであまり会話もしたことがなかったし気にしたこともなかった

彼女に対していろんな考えが浮かんだ



彼女は夢遊病なのだろうか


彼女は精神病にかかっているのだろうか

彼女わ拒食症なのだろうか

彼女は僕に本当言っていたことは本当なのだろうか


なぜあいつはこんなに落ちついてこいつの話を聞いているんだろう

頭の中で様々な考えが過ぎった








彼女わ友達から分けて貰ったコロッケをゆっくりと食べていた


「おいしい?」


「うん、おいしい」。

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